「読む」を鍛える読解教材

「読む力」を伸ばすためには4技能のバランスが大切

J PREPでは、読む能力を他の技能、すなわち話し、聴き、書く力とともにバランス良く養成します。その成果で、読む力は従来の指導法に比べて迅速な向上が期待されます。読書を通じて英語のもつリズムや文章構成のスタイルを理解する目的で、英語以外の言語で書かれた書物の英訳ではなく、原著が英語で書かれたものを採用しています。同様に子ども向けに書き直されたリトールド版などではなく、著者が英語で書いた原作を味わいながら読み、議論するカリキュラムになっています。

書物を丸ごと一冊手にとる指導

各レベルで必ず少なくとも一冊の本を読破します。読解教材は、古典から現代の名著まで、またジャンルも歴史、社会、文学、科学と幅広く取り上げ、生きた教養を身につけます。通読するだけではなく、内容を吟味し、批判的に読む方法を学びます。レベルに応じ、速読と精読、双方のトレーニングをバランス良く行います。読書課題を軸に、議論や作文を英語で行いますので、語彙や表現のスタイル、文法知識がより確実に使える形で定着します。以下は、各レベルで使用している読解教材の一部です。

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Frog and Toad Are Friends

入門コースは絵本を多読するカリキュラム構成です。一年間のカリキュラムは当初、発音の習得を重視する目的で、Dr. Seuss, Hop on Pop からスタートします。年間を通じ、音読練習を行います。カリキュラムの終盤では Frog and Toad シリーズをなめらかに、かつ正確に読むことができるようになります。十分な読書量を確保した上で、最終学期ではビデオ教材を用います。
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Who Was Steve Jobs?

入門コースの読解カリキュラムはフォニックス教材から始まり、ビデオ教材を経て、最終学期に Who Was Steve Jobs? を読みます。一週間の読書量は1000語程度に過ぎませんが、英語で読み、英語で考え、英語で議論するための基礎を十分な形で習得します。
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The Old Man and the Sea

中級コースでは現代米文学の傑作である『老人と海』を原書で読みます。同書は、E. ヘミングウェイのノーベル文学賞受賞につながった作品であり、簡潔で力強い文体で知られます。英文学を英語で味わう習慣を身につける上で最適な著作と言えます。
J_PREP_book00 Civilization
上級コースではファーガソン『文明』を原書で読みます。同書に基づいたBBC歴史ドキュメンタリーを教材に、「視て」「聴く」ことを通じて歴史を議論します。さらに読解力を高め、知識に奥行きを持たせるために同著を講読します。
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The Twenty Years’ Crisis

国内大学受験準備コースでは『危機の20年』を原書で読みます。同書の初版は、第二次大戦発生直前に執筆されました。現代国際政治学の原点と言うべき名著で、いまだに米国大学の学部課程の国際政治学入門講座や公共政策大学院で読み継がれています。この他にサンデル『これからの正義の話をしよう』も教材として取り上げます。

※使用する教材は年度により変更になる場合があります。
 

英文和訳は昭和時代の指導法

単なる英文和訳は、「英語ができない先生でも教えられる教授法」に過ぎません。教授法として適切だから採用されてきたというよりもむしろ、英語のできないアルバイト講師でも教えられる方法だったのです。英語を学ぶ生徒のニーズよりはむしろ、教える側の都合にあわせてしまった指導法です。これは英語教師が不足していた昭和時代の指導法であり、これに固執するのはナンセンスです。

単なる英文和訳では英語運用能力は身につかない

ただ単に和訳して答え合わせをするだけの勉強は、英語を介して日本語作文のトレーニングを行う作業に過ぎません。これを続けても、十分な英語運用能力は育ちません。外国語力を伸ばす上で、一定量の翻訳指導を受けることは有効ですが、こればかりがトレーニングメニューという塾や学校が多すぎます。日本の英語教育の成果をTOEFLスコアの国別平均点などを通じて見る限り、訳読法による読解重視の指導にもかかわらず、読解力すら育っていないという惨状にあります。

変わる大学入試: 英問英答形式に

2020年の入試改革で導入される英語試験では、英文和訳問題は出題されません。たとえば現在行われているTOEFL や TEAPにも、英文和訳問題はありません。つまり英語の問題に英語で答える出題形式に全面的に切り替わるのです。J PREPでは、直近の国内大学入試対策を行う受験準備コースでは英文和訳の指導も行いますが、全カリキュラムを通じ、英語で書かれた書物を英語のまま理解していく能力を養う指導を重視しています。その方が正確に、速く英語を理解する能力が迅速に育つからです。つまり、英語を英語で理解する能力を育むことが、結果的には正確に和訳する力にもつながるのです。

能動的に調べ、考える読書へ

J PREPでは、単に使える英語力だけでなく、歴史的、社会的、文化的文脈もあわせ把握するようにテキストを読み、深く考えていく力を養成することを目的としています。必要に応じて、参考文献を自ら調べ、情報を検証しながら批判的に読み込む姿勢を重視しています。中級コース修了時には、辞書を片手にどんな英書でも読み込む能力と姿勢が身につきます。この段階に到達すれば、書物を理解するためには単なる語学力だけでなく、幅広く深い知的探究心、すなわち権威におもねず真摯に学び問いかける姿勢が必要であることに気付くでしょう。